それぞれの感性
次男、国語のテストの解答。
写真を見て様子を書きなさいという問い。
写真はミニトマトで、赤く熟しているものと、まだみどり色のものがある。
「ぽよぽよ?!」
最初、この表現にクスリと笑ってしまった。
この表現、どう感じますか?
あどけない幼子を思わせる、率直な、ありのままの表現。
次男はまだ小学校1年生で、まだあどけなさが抜けてない。けど、小学校のテストでこの表現はマズイかも💦
テストの点数には入らない、オマケみたいな問題だったから、○も☓も付けられなかったけど。
先生はどう感じただろう?
「ぽよぽよ」の中にはおそらく、1.弾力がある、2.表面がつるんとしている、3.小さく可愛らしい、という意味合いが込められているのだと思う。というか、「ぽよぽよ」の4文字で1〜3のすべてを表現できているということだ。ある意味すごい(笑)
小学校4年生の兄は逆に、次男のような表現ができない。たくさんの言葉を使って、論理的に、詳しく説明しようとする。その分説明が長くなる。だから、「40字以内に要約しなさい」というような問題が苦手。一番大事なポイントを見定める、または、いくつかあるポイントの共通点を見つける、ということが苦手なのだ。
これは、絵を描くときも同じで、次男は全体像とポイントだけ押さえて「ざっくり」描く。決して丁寧ではないし、繊細さもないが、何を描いたか、描きたかったかがわかりやすい。
兄は、それぞれを「部分」で見、文字通り、「部分的」に描くので、細かく、「模写」のようになる。が、全体で見ていないので、時間がかかる割には、レイアウトのバランスが上手くいかず、何を描きたかったかがイマイチわかりづらい。
子どもたちの文章や絵には、子どもたちの心もよく表れている。兄は、何を伝えたいか、描きたいかわからない、とよく言っている。伝えたいこともないし、と。どうしたいかはっきりしないまま書き(描き)始めるので、結果、読む人(見る人)にも伝わらない。
一方、次男は常にどうしたいかがはっきりしていて、感情表現が豊かだ。喜怒哀楽がはっきりしていて、文章や絵にもそれが表れている。
兄は、幼稚園の年中さん以来、「泣く」と言うことがなく、感情的になることが少ない。弟や友達に対して怒ることはあるが、怒り方は冷静。感情をコントロールしているのか、自分の感情に鈍感なのか。だからなのか、文章や絵の表現に感情が伴わない。いわゆる「叙情的」表現が苦手だ。
長男と次男、どちらのほうが優秀で、どちらのほうが劣っている、ということではない。
長男はバリバリの理系、理数系がダントツだが、他の教科も常にトップクラス。それでいて音楽や体育もよくできている(図工だけは人並み)。学校の先生からの評価も高い。
欲を言えば次男のような感覚も少しだけ合わせ持っていてくれたら…と思う。ただ、「感じ方」を変えるのは難しい。勉強して習得できるものではない。
次男は感性が豊かで、音楽がよくでき、ピアノは自分で次々にアレンジして弾く。
兄ほどではないが、勉強もよくできる。
体育は普通の中の普通(笑)
自分の空想の世界に入り込むことが多く、人の話を聞いていない…。今、一番どうにかしたいところ。
ただ…空想が芸術表現を豊かにしているところもあると思うので、完全に変わってしまうのも困る。まぁ、完全に変わる、ということはなさそうだけど。むしろ、このまま大人になってしまうほうが困る💦
兄弟それぞれ、いいところを生かして、伸ばして、将来の・生涯の仕事に結びつくといいなぁと思います。
それを見守り、サポートするのが母である私の役目。
ちなみに、トマトの様子を書くというテストの問い。国語じゃなくて、音楽のテストだったら、私は「ぽよぽよ」に花まるを付けるでしょう。
オマケ。
チャレンジの丸つけしていて見つけた、次男の落書き。
後から聞いたら、チョコレートクリームを挟んだパンをトレーのせている絵だと教えてくれた。
さりげない落書きに、涙が出るほど笑った。